エネルギーインフラ事業者として先進的な挑戦
ガスを活用したZEB運用を実現

岡山ガス 様

岡山ガス 様

岡山ガス 様

所在地 岡山県岡山市中区桜橋1丁目1番1号
ホームページ https://www.okagas.co.jp/

岡山ガス株式会社様は、1910年に創業。以来、110年以上、岡山県内で都市ガスを供給されてきたインフラ企業です。2022年5月に、同社は地上5階建て・延べ床面積約4,000㎡の新本社ビルを竣工。同社の主要取扱商品であるガスを活用し、BELS認定(ZEB Ready)を取得したオフィスビルとして、県内外の注目を集めています。
ZEBリーディングオーナー及びZEBプランナーとして、「ガスでもZEBが可能であること」を証明した同社の取組みをご紹介します。

  • オフィス外観(北東側)
    オフィス外観(北東側)
  • オフィス外観(桜橋上空より)
    オフィス外観(桜橋上空より)
  • オフィス内観(エントランスホール)
    オフィス内観(エントランスホール)
  • オフィス内観(ワークスペース)
    オフィス内観(ワークスペース)

先例がほとんどないガスでのZEB認定にチャレンジ

岡山市内を流れる旭川沿いに位置し、スタイリッシュな外観が印象的な岡山ガス株式会社様の新本社ビルは、この地におけるシンボル的な存在である旧本社ビルのすぐそばに建てられています。

プランニングの段階からZEBへの取組みを行い、当初からパナソニックがZEBプランナーとして参画。当社のガスヒートポンプエアコンや廃熱利用型吸収式冷凍機(ナチュラルチラー)“ジェネリンク”などを導入し、空調にも給湯にもガスを利用するガスコージェネレーションシステムを構築。全国的にも珍しいガスエネルギーを主体にしたZEB運用を実現されています。
さらに創エネ・畜エネ面では、パナソニックの太陽光発電と蓄電池を採用。ビル全体の電力・動力・照明設備などを、ビルディング・オートメーションシステム「WeLBA」により監視・制御し、設備運用の一元管理による省エネ・省力化を図っておられます。

一般的にはすべてを電気にした方がZEBを達成しやすいと考えられており、ガスを主としたZEB認定はほとんど先例がなく、岡山ガス株式会社様にとってもチャレンジングな取り組みでありましたが、2021年1月には、建築物省エネルギー性能表示制度の「BELS評価」において「ZEB Ready」の認定を取得されました。

ZEBとは

Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。

ZEBとは

出典:
環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/earth/zeb/about/index.html)をもとに加工して作成

ZEBの定義

ZEBの定義 ZEBの定義

出典:
環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/earth/zeb/detail/01.html)をもとに加工して作成

豊富なラインナップが決め手となり当社製品を採用

ガス機器から再生可能エネルギー関連機器、LED照明機器まで、多くのパナソニック製品を採用された理由を、同社取締役総務部長の谷征純様は次のように説明されます。

「ガス空調ひとつ取り上げても、パナソニックはガスヒートポンプエアコンやジェネリンクをオールラインナップに持っており、ひとつのパッケージに取りまとめることができます。そのうえ、LED照明やビルディング・オートメーションシステムもありますので、ビル全体をすべてお願いできる点が、いちばんよかったですね」

  • 廃熱投入型吸収式冷温水機
    廃熱投入型吸収式冷温水機
  • ガスヒートポンプエアコン
    ガスヒートポンプエアコン

地域の防災拠点として事業継続性を向上

岡山ガス株式会社様はインフラ企業でもあるため、本社ビルには「災害に強い建物」というコンセプトもあります。
ガスは災害に強い中圧供給としており、停電時には都市ガスを燃料とする停電対応型コージェネレーションシステムや太陽光発電から受電ができるようになります。
また、万一、岡山に災害が発生したときには近隣から応援要員を受け入れ、防災センターの役割を果たすべく、50インチ×8枚のシームレスモニター設置や、マンホールトイレ、雨水タンクなどの防災設備も豊富に備えています。

「お客様の安全で快適な暮らしの創造に貢献する」という岡山ガスグループ様の基本理念が、このようなところにも発揮されています。

ガスメインのZEB認定のリーディングカンパニーとしてZEB推進へ貢献

ZEB取得後、岡山ガス株式会社様はZEBリーディングオーナーだけではなく、今回の経験を活かしてZEBプランナーにも登録されました。その背景には、「我々だけがZEBを取得して終わりにしたくない。今後岡山でZEBに取り組む企業のバックアップや、先例企業としてアドバイスができる機会を増やしたい」という思いがあるとおっしゃいます。
「当ビルが先例となり、ガスでもZEB取得が可能であることを、近隣のガス会社様や設計事務所様にもお伝えしていきたいですね。ガスでも、ガス+電気でも、環境にやさしいZEBが増えていけば、こんなにうれしいことはありません。電気設備工事もZEBとは切り離せないものですので、ぜひいろいろな知見や技術をお持ちの電気工事店さんにZEBに興味をもっていただきたいですね」と語ってくださいました。

ご担当者様の声

他にも、コージェネレーションと吸収式冷凍機(ナチュラルチラー)の組み合わせについて、岡山ガス株式会社様の今後の展望、パナソニックのRe廃熱の取組みについて、お話しいただきました。

インタビュー動画でご確認いただけます。

納入機器

<吸収式冷凍機>

機器名称 品番 冷凍能力 納入数
機器名称 超省エネルギーCP型ジェネリンク 品番 QAG-CP80FGP 冷凍能力 80RT 納入数 1基
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